うちにお泊まりしていた妹と子どもたちが自宅へ帰り、超賑やかだった我が家が、静かー。
ホッとするやら、淋しいやら。
というわけで、たまっていた「西郷どん」の録画を観ることに。
29話「三度目の結婚」。
毎回痺れるシーンのある「西郷どん」ですが、この回もよかった。
特に、幼馴染の糸どんに、西郷どんがプロポーズするシーンで泣きそうになりました。
(観ていない方のために、大まかなあらすじ)
糸どんは、子どもの頃から吉之助さあ(西郷どん)に淡い恋心を抱いているが、吉之助さあのほうは、幼馴染としか見ていない。
周囲が、西郷どんに跡取りをと、二人を縁付けようと盛り上がるなか、糸どんは辛い告白をする。
彼女は、以前親のすすめで嫁いだ先で、「子ができない」という理由で離縁されていた。
考え抜いた末、後日、糸どんの家を訪ねた西郷どん。
西「糸どんさえよければ、あん家に来てくれもはんか。」
糸「吉之助さあは、昔から優しか。居場所のなか私を憐れんで、もらってくれようちしちょっとではあいもはんか?」
西「そいはちごう!おいには、おなごを憐れんだり、おなごに惚れたりしちょぉ暇はなか。」
このあとの西郷どんのセリフにグッときました。
「糸どんなら、おいの志をわかってくれそうな気がして。一人でもわかってくれる人がいたら、心強か。」
これ以上に、人として嬉しい言葉があるだろうか、と思ってしまった。
「志を理解してくれる人」「同じ夢を見てくれる人」として、そばにいてほしいと言われること。
ドラマの中では、当然周りから大ひんしゅく。
「惚れる暇はなかち?おなごにそげなこつを言うたら、断るに決まっちょっとが!大ばか者めが!」
とか、
「嘘でもおなごは惚れたと言ってほしいものですよ。」
とか。
そりゃそうだ、と自分も観ていて思いました☆
だけど、西郷どんの言葉に痺れてしまった。
もしも自分だったら、「惚れた」と言われるよりも、ずっとずっと、かなり嬉しいかもしれない。好きな男性にそんなことを言われたら、泣いてしまうかも。
「おなご」という役割としてではなく、志を理解し夢を分け合うひとりの人間として、自分を待っていてほしい、支えてほしいという吉之助さあの気持ちが、「子ができない」という理由で離縁された過去をもつ糸どんの心に、どんなふうに響いただろうか。
それでも、一度は身を引こうとする糸どんですが、父親の説得もあり、京へ旅立つ吉之助さあを必死に走って追いかけ。
そして、
「待っちょいもす。あん家で、お帰りを待っちょいもす!西郷吉之助の妻として、新しか国を一緒に見たか‼︎」
涙。
糸どん。大改革を成すため、孤独な闘いに向かおうとしている西郷どんの、大きな大きな心の支えになっていくのかな。
そんな夫婦の有り方も、すごくすごく素敵です。